介護の分野で唯一の国家資格です。取ると、できる仕事が増えるだけでなく、事業所の加算の区分も変わります。
ここでは実務経験のルートを中心に書きます。働きながら目指す方の、いちばん多い道です。
受験資格。二つが揃って初めて受けられます
| 要件 | 中身 |
|---|---|
| 実務経験 | 三年以上。かつ従事日数が五百四十日以上 |
| 研修 | 実務者研修の修了 |
この二つは、どちらか一方ではありません。両方です。
三年と五百四十日の数え方
ここを取り違える方が多いところです。
三年は、暦の上での期間です。従事した期間が、通算で三年(千九十五日)以上あること。
五百四十日は、実際に働いた日数です。その期間のうち、実際に介護の業務に従事した日が五百四十日以上あること。
週三日勤務だと、三年経っても五百四十日に届きません。逆にフルタイムなら、三年で七百日を超えます。短時間勤務の方は、日数のほうを先に確認してください。
対象になる施設と職種は決まっています
すべての仕事が実務経験に数えられるわけではありません。対象となる施設と職種の範囲は、公益財団法人社会福祉振興・試験センターが一覧で公開しています。複数の事業所で働いた方は、それぞれから実務経験証明書を出してもらいます。
証明書は事業所が書きます。退職した職員から依頼が来たら、速やかに出してください。ここで止まると受験できません。
試験
年に一度、一月下旬から二月にかけて行われます。第三十九回は令和九年一月三十一日(日曜日)の予定です。
申込みは前年の夏です。第三十九回のインターネット申込みは令和八年七月二十二日から九月二日までと公表されています。
申込みの期間を逃すと、一年待ちになります。
事業所として、対象になりそうな職員に夏のうちに声をかけてください。実務経験証明書の準備も、そこから始まります。
パート合格。第三十八回から始まりました
試験が三つのパートに分かれ、パートごとに合否が判定されます。合格したパートは、翌々年まで二年間有効です。
| パート | 範囲 |
|---|---|
| A | 人間と社会、介護の領域(五科目) |
| B | こころとからだのしくみの領域(五科目)と医療的ケア |
| C | 介護過程と、全領域を横断的に問う総合問題 |
第三十八回でAとBに合格した方は、第三十九回ではCだけを受ければ介護福祉士になれます。合格したパートを含めて全部受け直すか、不合格のパートだけを受けるかは、本人が選べます。
働きながら受ける方にとって、これは大きな変化です。一度で全部を仕上げなくてよくなりました。二年かけて分割する計画が、正式に成り立ちます。

資格を取ると、何が変わるか
本人にとって
訪問介護のサービス提供責任者になれます。介護福祉士としての手当が付く事業所が多くあります。そして、五年の実務経験を積めばケアマネジャーの受験資格に届きます。
認定介護福祉士、生活相談員(自治体によります)、認知症介護実践者研修と、次の道も開きます。
事業所にとって
加算の区分が変わります。サービス提供体制強化加算は、介護福祉士の配置割合で区分が分かれています。人員の要件は、そのまま収入です。
通所介護の加算は通所介護の加算に、人員の考え方は人員配置基準の計算にまとめています。
事業所として、どこを支えるか
- 夏に声をかける。申込期間は七月から九月です。ここを逃すと一年です
- 実務経験証明書を、待たせずに出す。退職者の分も同じです
- 実務者研修の費用を持つかどうかを決め、求人票に書く。三年後の受験に直結します
- パート合格を前提に、二年計画を認める。一度で落ちても続けられると伝える
- 受かった職員の処遇を、先に示す。取っても変わらないなら、その方は移ります
数字の出どころ
第三十九回の試験期日、申込期間、パートの構成は、厚生労働省「第39回介護福祉士国家試験の施行について」の公表内容によります。受験資格と実務経験の範囲は、公益財団法人社会福祉振興・試験センターの公表内容によります。申込みの前には、必ず最新の公表を確認してください。
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