四択にしているのは、読めない方でも参加できるようにするためです。書く形だと、分からない方は手が止まります。四つの中から選ぶ形なら、当てずっぽうでも手が挙がります。
参加できることが、いちばん大事です
レクの時間に、何もせずに座っている方がおられます。できないから参加しないのではなく、間違えたくないから参加しないのです。
四択にすると、この壁が下がります。四分の一は当たりますし、外れても「惜しい」で終わります。一度手を挙げた方は、次も挙げてくださいます。
手応えを求められる方には、同じ字を難読漢字の書き取りの形でお出しできます。同じ時間に、二種類の紙を配って構いません。
七つの分野から選べます
| 分野 | 字数 | 向いている方 |
|---|---|---|
| 魚へん | 48 | 海の近くで育った方、魚屋の記憶がある方 |
| 野菜と果物 | 40 | 台所に立ってこられた方。いちばん答えやすい |
| 鳥 | 24 | 田畑や山の記憶がある方 |
| 花と木 | 24 | 庭の手入れをされていた方 |
| 体の部位 | 20 | 読めたその場所を触っていただけます |
| 国と都市 | 26 | 新聞を読んでこられた方 |
| 動物と虫 | 24 | 子どものころの遊びの話につながります |
「ぜんぶ」を選ぶと全部の分野から混ぜて出します。ただし、初めのうちは一つの分野に絞る方が話がまとまります。
進め方
職員が字を見せて、四つの選択肢を読み上げます。みんなで答えます。一人ずつ当てていくと、答えられなかった方がつらくなりますので、全体に投げかけてください。
答えが出たら、その言葉の話をします。ここが本番です。「蒲公英、たんぽぽですね。綿毛を吹いたでしょう」。四択で答えを出すこと自体には、それほど意味がありません。そこから始まる会話に意味があります。
選択肢の作り方に、こつがあります
この頁では、同じ分野の中から外れの選択肢を選んでいます。野菜の問題なら、外れも野菜です。
まったく関係のない言葉を並べると、消去法で答えが分かってしまいます。同じ分野で揃えると、最後まで迷います。迷う時間が、頭を使う時間です。
印刷の使い分け
| 誰が使うか | 印刷の仕方 |
|---|---|
| 読み上げる職員 | 答えも一緒に印刷 |
| お一人ずつ選んでいただく | 問題だけ印刷。答えの欄は入れない |
| 書ける方にも対応する | 答えを書く欄を入れる |
認知機能との関係
四択は、記憶の中から引き出す力ではなく、見たものが正しいかどうかを判断する力を使います。前者が落ちていても、後者は保たれていることがあります。
だから、書き取りではまったく答えられなかった方が、四択なら答えられることがあります。それは「できなくなった」のではなく、「引き出せないだけで、知っている」ということです。
この違いに気づけると、日常の声のかけ方が変わります。「何を飲みますか」ではなく「お茶とコーヒー、どちらにしますか」。同じ理屈です。
記録として残したいときは、長谷川式の採点で項目ごとに残せます。合計点ではなく、どの項目が保たれているかを見てください。
ほかの漢字の頁
魚へんの漢字、難読漢字、野菜と果物の漢字。どれもカードと台紙を印刷できます。
その日の様子を、残しておいてください
ご家族は、施設で何をしているのかを知りたいと思っておられます。写真を一枚と、一行の言葉。それがあるだけで伝わります。
私たちが作る事業所の頁では、写真を入れて一行書けば、その場で公開されます。介護の事業所だけのホームページ制作をご覧ください。



