欠席時対応加算は、取り忘れの多い加算です。やっていることは日常業務そのもので、記録の形さえ整えれば算定できます。ただし対象となるサービスが限られており、通所介護には設けられていません。ここを混同したまま算定すると返還の対象になりますので、最初に整理します。
まず、どのサービスにある加算か
欠席時対応加算は、通所リハビリテーション、認知症対応型通所介護、地域密着型通所介護などに設けられています。通所介護には設けられていません。
ここが最も多い誤解です。デイサービスと呼ばれる事業所でも、指定の種類が通所介護なのか地域密着型通所介護なのかで扱いが変わります。定員十八人以下の事業所は地域密着型通所介護であることが多く、その場合は算定の対象になります。
自分の事業所の指定の種類を、指定通知書で確かめてください。
看板に「デイサービス」と書いてあっても、指定の種類はそこには書かれていません。指定通知書か、情報公表システムの登録内容で確かめられます。
算定できる場面
利用者が、あらかじめ予定されていた利用を、急病などの理由で中止したときです。そのうえで、次の三つを行ったときに算定します。
- 利用者の居宅を訪問すること
- 相談援助を行うこと
- 次回の利用に向けた調整を行うこと
電話で「お大事に」と伝えただけでは算定できません。訪問することが要件です。ここが重いところであり、同時に、実際に訪問しているのに算定していない事業所がある理由でもあります。
回数には上限があります。一人の利用者について、一か月に算定できる回数が決められています。具体的な回数と単位数は、サービスの種類ごとに告示で定められていますので、指定権者の手引きでお確かめください。

連続して中止した場合の扱い
中止が続いたときの扱いにも決まりがあります。長く休まれている方について、休みのたびに算定できるわけではありません。
連続した中止の期間と、その間に算定できる回数の関係が定められています。ここは細かく、指定権者によって運用の説明も分かれるところですので、迷ったら事前に確かめてください。判断の記録を残しておくと、あとで説明できます。
記録に残すこと
運営指導で見られるのは、訪問したことと相談援助の中身が分かる記録です。次の六つを一枚に残してください。
| 項目 | 書き方 |
|---|---|
| 中止の連絡を受けた日時 | 誰から、どの方法で受けたか |
| 中止の理由 | 本人の体調、家族の都合、受診など |
| 訪問した日時 | 訪問した職員の名前も |
| 相談援助の中身 | 何を聞き、何を伝えたか。具体的に |
| 次回の利用の調整 | いつに振り替えるか、あるいは次回の予定の確認 |
| ケアマネジャーへの連絡 | 連絡した日時と相手 |
相談援助の中身が「体調を確認した」の一行だけになっている記録をよく見ます。これでは、訪問したことの証明にはなっても、相談援助の証明にはなりません。何を聞いて、何を伝えたのか。三行でよいので、具体に書いてください。
朝の欠席の連絡を、どう受けていますか
この加算に関わることの多くは、朝の八時台に起きています。ご家族から「今日は休みます」という電話が入り、事務所が受け、送迎の順を組み直し、あとで訪問するかどうかを判断する。
ここで抜けるのが、記録です。朝はいちばん忙しい時間です。電話を受けた人が別のメモに書き、あとで送迎表に写し、さらにあとで相談記録に写す。写すたびに抜けます。
欠席の連絡を、電話ではない形で受けられるようにしておくと、この写し直しが消えます。前の晩のうちに画面から知らせていただければ、朝の順を組み直してから出発できますし、連絡そのものが記録として残ります。
私たちが作っている到着予告の仕組みでは、ご家族が窓から欠席を知らせられます。知らせた時刻と内容がそのまま残りますので、朝の紙が一枚減ります。介護の事業所のホームページ制作のオプションとしてお付けできます。
訪問するかどうかの判断
すべての欠席で訪問するわけではありません。判断の基準を事業所で決めておくと、その日いた人の判断に頼らずに済みます。
- 急病による中止か、あらかじめ分かっていた用事か
- 連続した欠席になっていないか
- ご本人の様子が普段と違うという情報がないか
- ご家族から不安の言葉が出ていないか
加算のために訪問するのではありません。心配だから訪問して、その結果として加算が付く。順番はこちらです。ただ、心配だから訪問したのに算定していない事業所が多いのも事実です。やっていることを、そのまま記録の形にしてください。
混同されやすい加算との違い
| 加算 | どういうときに |
|---|---|
| 欠席時対応加算 | 予定していた利用を中止したとき。居宅を訪問して相談援助を行う |
| 緊急時訪問介護加算 | 訪問介護の加算。予定になかった訪問を、要請を受けて行ったとき |
| 初回加算 | 新規に計画を作った利用者について、初回に訪問または同行したとき |
| 退院時共同指導加算 | 入院していた方の退院にあたって、医療機関と共同で指導を行ったとき |
名前が似ているため取り違えが起きます。とくに緊急時訪問介護加算は訪問介護の加算で、通所系の欠席時対応加算とは別のものです。自分の事業所のサービス種別で算定できる加算を、一度並べて確かめてください。
欠席が続く方に、何を見るか
加算の話から離れますが、こちらのほうが大事です。急に休みが増えた方には、たいてい理由があります。
- 体調が落ちている。とくに夏と冬の初め
- ほかの利用者との関係で、行きたくなくなっている
- ご家族の事情が変わった。介護している方が体調を崩している
- お金の事情。負担割合が変わった、限度額を超えている
- 送迎の時刻が合わなくなった。通院の予定と重なっている
訪問して話を聞くと、このどれかが出てきます。四番目は言い出しにくい理由ですので、こちらから確かめる必要があります。支給限度額と自己負担の計算で、今の使い方が限度額に対してどうなっているかを確かめられます。
五番目は、こちらで直せることがあります。送迎の順を入れ替えれば通院に間に合う、ということがあります。順を組み直すのは手間ですが、一人失うより軽い手間です。
加算の全体を見渡すために
欠席時対応加算のように、日常でやっていることが加算になる例はほかにもあります。緊急時の対応、口腔と栄養の確認、ケアマネジャーへの情報提供。一度、全部の加算を並べて見直してみてください。
通所介護の加算・減算の早見では、取っている加算を選ぶと一か月の見込みが円で出ます。通所介護の加算の一覧もあわせてご覧ください。
ケアマネジャーとご家族と求職者に届く形で作ります。送迎の到着予告は、後から積めるオプションです。相談と見積もりは無料です。
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