送迎の順を決めるとき、地図の上の直線距離で考えないでください。実際に走る道は、直線距離の一・五倍から一・九倍になります。私たちが市街地で測った結果です。ここでは、便の組み方を数字から決める方法を書きます。
基本は、遠い家から始めて施設へ近づく
回る順の基本は、施設から最も遠い家から始めて、施設へ向かって近づいていく形です。最後に施設へ着くので、遠い家の方が車内にいる時間が長くなります。
だから、体調の重い方や、座り続けるのがつらい方は、施設に近い側に置きます。最後の方に乗せることで、車内の時間が短くなります。
逆に、朝の支度に時間がかかる方は、遅い時刻に回した方がよいことがあります。ここは距離だけでは決まりません。ご家族の生活の時間に合わせる必要があります。
時間を計算するための三つの数字
この三つで、一便の所要を計算できます。式は簡単です。
一便の所要 =(実際の道のり ÷ 22)× 60 +(軒数 × 乗り降りの分)
実際の道のりは、地図で測った直線距離に 1.5 を掛けたものを使います。市街地でなければ、もう少し小さい比率になります。
直線距離で合計八キロの経路なら、実際は十二キロ。時速二十二キロで三十三分。ここに六軒ぶんの乗り降り十二分を足して、四十五分。これが一便の所要です。
一便に入れる軒数は、六から七軒が上限です
八軒にすると、乗り降りだけで十六分、走る時間が三十五分ほどで、合計五十分を超えます。最初に乗った方は、五十分以上を車内で過ごすことになります。
夏と冬は、ここが問題になります。エアコンが効いていても、揺れる車内に一時間近くいるのは負担です。トイレの問題も出てきます。
二人介助が必要な方が入ると、一軒あたり四分に伸びます。その方が二人いる便では、軒数を減らしてください。六軒でも五十分を超えます。

出発の時刻は、受け入れの開始から逆算します
九時三十分に受け入れを始めるなら、最後の一便が九時二十五分に着く形です。一便四十五分なら、八時四十分の出発になります。
二便を回すなら、一便目は七時五十五分の出発。ここに余裕を入れないと、雨の日と渋滞の日に必ず遅れます。私たちは十分を余裕として見ておくことを勧めます。
| 便 | 出発 | 所要 | 到着 |
|---|---|---|---|
| 一便(6 軒) | 7:55 | 45 分+余裕 10 分 | 8:50 |
| 二便(6 軒) | 8:55 | 45 分+余裕 10 分 | 9:25 |
この表を作ってみると、二便を一台で回すのが厳しい事業所が多いことに気づきます。台数を増やすか、受け入れの開始を分けるか、送迎の範囲を狭めるか。どれかを選ぶことになります。
順を組み直すときの手順
利用者が増えたり減ったりすると、順は崩れます。三か月に一度は組み直してください。手順はこうです。
- 一、曜日ごとに、その日に来る方の住所を地図に落とす
- 二、施設からの距離で大きく二つか三つの塊に分ける。これが便になります
- 三、塊ごとに、遠い順に並べる
- 四、介助に時間のかかる方を、施設に近い側へ寄せる
- 五、上の式で所要を計算し、四十五分を超えていたら軒数を減らす
- 六、一週間、実際に走って時刻を記録し、ずれを直す
六番目を飛ばさないでください。計算は目安であって、実際の道には一方通行も、朝だけ混む交差点も、車を止められない場所もあります。走ってみないと分かりません。
止められる場所を、先に確かめます
所要が延びる最大の理由は、走る時間ではなく、車を止める場所です。家の前に止められない、一度通り過ぎて回り込む、少し離れた場所に止めて歩く。これで一軒あたり三分から五分が変わります。
新しい利用者を受けるとき、契約の前に一度その家まで行ってみてください。止められる場所があるか、道幅は足りるか、朝の時間帯に一方通行にならないか。ここを確かめずに受けると、既存の便が崩れます。
ご家族に、時刻の幅を伝えます
「八時二十分ごろにお迎えに伺います」と伝えると、八時二十分に玄関で待たれます。そして少しでも遅れると電話がかかってきます。
幅で伝えてください。「八時十五分から八時三十分のあいだに伺います」。この形にすると、電話が減ります。
それでも、前のお宅で時間がかかった日には遅れます。そのときにご家族が知る手段がないと、待つしかありません。玄関で待たせるわけにいかない、目を離せない、支度をいつ始めればよいか分からない。だから電話がかかってきます。
あと何分で着くかが画面で見えるようになると、この電話が消えます。毎朝の電話をなくす方法もあわせてご覧ください。
組んだ順を、紙にしておきます
頭の中にあるだけでは、代わりの運転者が入った日に困ります。便ごとに、順番と時刻と目印を書いた一枚を作ってください。
目印の欄が効きます。青い門、角の家、駐車場の奥、ブロック塀に鉢植え。住所だけでは、初めて行く人は必ず迷います。
送迎表のひな形で、便と時刻と目印を入れて印刷できます。登録は要りません。空欄のまま印刷して、手で書き込む形でも使えます。
ケアマネジャーとご家族と求職者に届く形で作ります。送迎の到着予告は、後から積めるオプションです。相談と見積もりは無料です。
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