訪問介護計画書は、サービス提供責任者が作る計画です。居宅サービス計画(ケアプラン)を受けて、訪問介護として何をどうするかを具体に書きます。運営指導では必ず見られますし、書き方が薄いと「何をしているのか分からない」と指摘されます。この記事では、項目ごとに何を書くのかを整理します。
誰が作り、いつ作るのか
作るのはサービス提供責任者です。訪問介護員が作るものではありません。そして、サービスの提供を始める前に作ります。始めてから作るのではありません。
作ったら、利用者とご家族に説明し、同意をいただきます。同意は書面で残します。口頭で説明しただけでは、運営指導で確かめられません。
見直しの時期に決まりはありませんが、居宅サービス計画が変わったとき、利用者の状態が変わったとき、そして定期的に。多くの事業所は三か月から六か月ごとに見直しています。
書く項目
| 項目 | 書く中身 |
|---|---|
| 利用者の基本情報 | 氏名、生年月日、要介護度、認定の有効期間 |
| ご本人とご家族の希望 | 聞いた言葉のまま。要約しすぎない |
| 援助の目標 | 長期の目標と短期の目標。生活の言葉で |
| サービスの内容 | 身体介護か生活援助か。具体の行為 |
| 所要時間 | 行為ごとの目安の時間 |
| 提供の日時 | 曜日と時刻 |
| 留意事項 | その方に固有の注意。訪問介護員が読んで動ける形で |
目標は、生活の言葉で書きます
いちばん差が出るのがここです。
薄い書き方
長期目標「在宅生活の継続」/短期目標「清潔の保持」
具体の書き方
長期目標「週に一度、近所のスーパーまで自分で買い物に行けるようになる」/短期目標「二か月のあいだに、浴槽の出入りを手すりだけでできるようになる」
前者は、どの利用者にも当てはまります。だから何も言っていないのと同じです。後者は、その方にしか当てはまりません。そして、達成したかどうかを判断できます。
目標を書くときの目安は、三か月後にできているかどうかを、誰が見ても判断できるかです。判断できないなら、まだ目標になっていません。

サービスの内容は、行為で書きます
「身体介護」「生活援助」と区分だけを書いた計画書があります。これでは、訪問介護員が読んでも何をするか分かりません。
入浴介助なら、衣服の着脱をどこまで手伝うのか、浴槽への出入りをどう支えるのか、洗身は自分でされるのか。掃除なら、どの部屋を、どこまで。買い物なら、どの店で、何を、支払いはどうするのか。
ここまで書いておくと、担当の訪問介護員が代わった日でも同じ支援ができます。計画書は、管理のための書類であると同時に、現場への申し送りでもあります。
居宅サービス計画との関係
訪問介護計画は、居宅サービス計画に沿って作ります。ケアマネジャーが立てた目標と、訪問介護の目標が食い違っていてはいけません。
ただし、同じ言葉を写すのではありません。居宅サービス計画の目標が「在宅での生活を続ける」なら、訪問介護としてその目標にどう関わるのかを書きます。関係が見えることが大事です。
居宅サービス計画が変わったら、訪問介護計画も見直します。ケアマネジャーから第二表を受け取ったら、その場で自分の計画と照らしてください。
運営指導で指摘されやすい五つ
- 同意の記録がない。説明した日付と、同意した方の署名。どちらかが抜けています
- 目標が抽象的すぎる。達成したかどうか判断できない書き方
- 居宅サービス計画と食い違っている。ケアプランが変わったのに訪問介護計画が古いまま
- 見直した記録がない。見直してはいるが、いつ何を変えたのかが残っていない
- 実際のサービスと計画が違う。計画に書いていない行為を行っている、あるいは書いてあるのに行っていない
五番目は、訪問介護員から情報が上がってこないと起きます。現場で「これもお願い」と言われて応じ、計画に反映されないまま続く。サービス提供責任者が定期的に同行するか、報告の形を決めておく必要があります。
留意事項の欄を、活かしてください
この欄がいちばん役に立ちます。その方の家に固有の情報を書いておく場所だからです。
- 玄関の鍵の開け方。鍵を預かっているならどこに置くか
- 犬がいる。どの部屋にいるか
- 耳が遠い。どちら側から話すと聞こえるか
- この時間は決まってテレビを見ている。声のかけ方
- ご家族が同居しているが、日中は不在
- 近くに駐車できる場所がない。どこに止めるか
代わりの訪問介護員が入った日、この欄があるかどうかで訪問の質が変わります。書式の欄が小さいなら、別紙にしてください。
様式は自由です
国が定めた様式はありません。指定権者が推奨の様式を出している場合はそれに合わせ、ない場合は事業所で作って構いません。
作るときの目安は、上の項目が全部入っていること、そして訪問介護員が読んで動ける形になっていることです。管理のための書類として作ると、現場で読まれない書類になります。
紙で作るか、画面で作るかも自由です。画面で作れると、居宅サービス計画が変わったときの直しが速くなります。ただし、同意の記録だけは形を決めておいてください。
作る時間を、どこに入れますか
サービス提供責任者は、訪問にも入りながら計画を作ります。利用者四十人を担当していれば、四十人分の計画を作り、見直します。
この時間を勤務のどこに入れるかを決めていない事業所では、訪問が終わった後に残って作ることになります。半年は続きますが、その先は続きません。
週に半日、計画を作る時間として勤務表に入れる。この一手だけで変わります。人員基準の常勤換算にも、その時間は入ります。常勤換算の計算で、今の配置を確かめてみてください。
計画書は、ケアマネジャーへの説明でもあります
ケアマネジャーは、担当者会議で訪問介護計画を見ます。そこで具体に書かれていれば、「この事業所はよく見ている」と伝わります。薄ければ、その逆です。
そして次に利用者を紹介するとき、その印象が効きます。計画書は事務の書類ではなく、事業所の仕事の質がいちばん分かりやすく出る一枚です。
加算の要件との関係も見ておいてください。特定事業所加算では、計画的な研修や会議、文書による指示と報告が要件になります。計画書の質は、そこに直結します。訪問介護の加算の一覧もあわせてご覧ください。
ケアマネジャーとご家族と求職者に届く形で作ります。送迎の到着予告は、後から積めるオプションです。相談と見積もりは無料です。
制作の内容と料金を見る


